水害(津波、高潮)の様子をフル3DCGで再現いたしました。
※全編ではなく一部のみ公開しています。
360°(VR)ご視聴可能です。カーソルを動かしてご覧ください。
京都大学防災研究所との共同研究 — 体験的情報の「効果」を神経科学的に検証する
弊社では、京都大学防災研究所・藤見俊夫准教授との連携のもと、3DCG・VR技術を用いた防災リスクコミュニケーション研究に取り組んでいます。
本研究は当初、木津川流域をはじめとする都市圏を対象に、地震・津波・台風・高潮などの複合災害をVRで可視化する制作プロジェクトとして始まりました。
その後研究は段階的に発展し、令和7年9月にはJSTムーンショット型研究開発事業のもとで、京都大学との正式な共同研究契約を締結しています。
本研究の中核的な問いは、「ハザードマップ(記述的情報)」と「3DCG・VR映像(体験的情報)」では、リスクの受け取られ方がどのように異なるのか — そのメカニズムをfMRI(機能的磁気共鳴画像法)を用いて解明することにあります。
詳細は以下の研究記事をご覧ください。
▶︎ 防災VR研究における3DCG・VR技術の役割—京都大学防災研究所との共同研究を通じて
研究が示した知見 — VRが扁桃体を活性化させる
45名を対象としたfMRI実験において、白獅子が制作した洪水の3DCG映像は、ハザードマップと比較して、恐怖処理に関連する脳領域「扁桃体」のより強い活性化を引き起こすことが確認されました。さらに1,000名規模のウェブ実験では、VR映像が洪水への備えの意図を有意に高め、その効果が「恐怖の喚起」によって媒介されていることが示されています。
ここで重要なのは「VRのほうが印象的だから効く」という印象論ではなく、体験的情報と記述的情報が脳内で異なる神経経路を経て処理されているという点です。両者は互いに代替できるものではなく、防災リスクコミュニケーション政策に対して明確な含意を持つ知見と言えます。
「刺激材料」としてのVR設計 — 制作に求められた要件
防災VRを研究実験に用いる際、コンテンツに求められる条件は通常の体験提供とは質的に異なります。体験者に「伝わればよい」のではなく、実験条件として統制された刺激材料として機能しなければなりません。本研究では以下の設計要件を満たしました。
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第一人称視点による没入感の担保 被験者が映像を「観察する」のではなく「その場にいる」と感じる視点設計。カメラ高・視野角・移動速度を、人間の知覚特性に合わせて精緻に調整しました。
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刺激強度の条件統制 VR映像とハザードマップの間で、リスク情報の「量」を揃えつつ「形式」のみを変える設計。情報量の差が結果に混入しないよう、同一の洪水シナリオを両形式で表現しています。
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提示時間とシーン構成の設計 fMRIにおける脳の血流変化(BOLD信号)を正確に捉えるため、映像の長さ、場面切り替え、静止場面の挿入といった時間的構造を、神経計測の要件に合わせて構築しました。
災害研究者の皆さまへ
VRコンテンツが「体験として効果的」であることと、「研究の刺激材料として機能する」ことの間には、埋めるべき設計上のギャップがあります。
白獅子はこの13年間、前者の知見を実務から積み上げてきました。藤見准教授との共同研究は、その実務知を科学的に検証可能な形で社会に示す取り組みです。
研究者の皆さまには、以下のような形でご支援が可能です。
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実験用刺激材料としてのVR・3DCG制作 — 条件統制・視点設計・提示時間の最適化を含む設計支援
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研究成果の視覚化と社会発信 — 学会発表・論文用ビジュアル、市民・行政向けコミュニケーション素材の制作
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仮説検証とパラメータ比較 — シナリオ間の差異を視覚的に検証可能な形で実装
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教育・社会実装への展開 — 防災教育、住民説明会、ワークショップでの活用
「See, Change, Act!」— 見て、変わり、行動する
私たち白獅子は、本研究を通じて、体験による行動変容のプロセスの神経科学的基盤を明らかにし、より精度の高い体験設計と、その効果の「数値化」を進めてまいります。
研究者の方々との共同研究・共同開発のご相談を、心よりお待ちしております。
