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東京生産技術研究所災害対策トレーニングセンター(DMTC)による研修会に参加いたしました。

更新日:1月30日

先日、東京大学駒場キャンパスにある東京生産技術研究所 災害対策トレーニングセンター(DMTC)によるアウトリーチ活動「The Search and Rescue」に株式会社白獅子の社員3名で参加してまいりました。


私たちのメイン拠点である岡山県は「晴れの国」とも呼ばれ、日本の中でも雨が少なく、また比較的自然災害も少ない地域と言われています。

岡山県で生まれ育った方に弊社の災害体験VRを見ていただくと、「今まで災害に対してあまり自分事として考えられなかったが、VRで体験してみて防災に対する意識を見直そうと思った」とお言葉をいただけることがあります。


そんな私も、今まで大きな事故や災害に見舞われた経験が無かったため、防災について考える機会は多々あれど、どこか他人事のように感じている部分がありました。

本講習はそんな私の意識を変容させてくれるものとなりました。




 1. はじめに

DMTCは東京大学で都市震災軽減工学を専門とする目黒教授を筆頭に、自助・共助・公助の枠組みや組織の枠を超えて相互に補完・連携した防災活動を実現するため、横断的かつ体系的に災害対策を学び、様々なセクターで活躍できる人材を養成するために設立され、日々様々な研修やプログラムを提供されています。


私たちは防災減災のための意識向上による社会貢献を使命とする株式会社白獅子の社員として、正しい知識とさらなる防災意識を培うため、DMTC様によるアウトリーチ活動「The Search and Rescue」に参加させていただきました。



 2. 研修会の概要

災害が起こった直後、すぐに消防や自衛隊が到着できるとは限りません。その間、一般市民である私たちが救助活動を行わねばなりません。


朝9時半から災害現場の現状についての講習や応急手当、負傷者の搬送方法(ブランケット・キャリー)についての演習を行い、昼からは救助者と被災者に分かれて擬似的に災害現場における救助活動を行う訓練を行いました。


突発的な災害や事故の直撃を受けたとき、大多数の人がそのショックで呆然として何もできなくなる「フリーズ現象」に陥ると言われています。

フリーズ状態にならずに直ちに行動に移せるかどうかは、年齢・性別に関係なく、”訓練しているかどうか”。

正しい知識を持ち、救助のための行動が取れるよう、座学の直後の演習を重要視しているように感じました。



3. 体験と学び

お話をしてくださる先生方は、防災・危機管理等を専門とされており、能登半島の震災現場の現状や今までにご経験されたことを交えて、極めて実用的で且つプロではない私たちにもできること、注意すべきことをご教示くださいました。

私は専門的な知識や体力も無く、有事の際は無力だと感じていたのですが、「微力でも無力ではない」ということを知ることができたことが、自分にとって一番の価値であると感じています。


擬似災害現場での演習は、話に聞いていた以上に本格的な訓練です。

被災者役はリアルな傷シールを貼って外傷を表現し、救助者は障害物を配置された会場で、暗がりの中、限られた時間内での救出活動を行いました。

はじめは緊張と戸惑う気持ちもありましたが、この訓練に本気で取り組んでおられる方の熱量がどんどん伝播し、気づけば自身も真剣に目の前で起こっている状況に向き合っていました。それは仮想ながら現実で、実際に感じる恐怖や切迫感にショックを受けました。

しかし、この時得た感情こそが、自分自身の防災に関わる意識を変容させる大きなきっかけになったと感じています。


私たち株式会社白獅子の提供する災害体験VRを見ていただいた方からも「怖かった」という感想をよくいただきます。

今回のDMTC様の研修を通して、安全な環境や配慮をすることで、一見マイナスと思われる”怖い・つらい”といった感情から防災意識、身を守る行動に繋げることができるのだと気付きました。

                                                    


4. 今後の展望

今回得た防災意識や知識によって、より説得力を持って私たちの提供する災害体験VRや技術の有用性を発信していくことができると考えております。

また、私たちが抱いた防災意識を自分の中だけで完結させるのではなく、多くの人々に共有していくことが、災害医療の分野で研究・創造を行う私たちにとっての使命です。


防災訓練も、一度だけでなく、繰り返し行うことで有事の際に活かすことができます。

私たちの提供するコンテンツが防災意識を風化させないためのきっかけになってくれることを祈っております。



DMTC様、この度は貴重な学習の機会を賜り、ありがとうございました。末筆ながら、社員一同心より感謝申し上げます。


DMTCのWEBページにて開催報告記事が掲載されています。

私たちが参加した回も本当にさまざまな立場の方が参加されており、興味深いお話もたくさん聞かせていただきました。

弊社の事業に興味を持ってくださった方もいらっしゃり、大変ありがたい限りでございました。


「The Search and Rescue」は第9回は2/27(火)に開催されます。

とても有意義な研修でしたので、興味を持たれた方は是非とも参加してみていただければと思います。

※1/30追記:2/27の第9回は定員に達したため、募集を終了されています。









(株式会社白獅子 広報担当A)

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